告知した手塚治虫ゆかりの地・プレツアーを行いました。私の友人4名と夫の計6名でのツアー。大バンのガイドコバンの唯ちゃんは私の話をメモを取りながら聞いてくれる熱心さで嬉しい限り。実際に歩いて、人に話してみてこそわかることが多く、とても勉強になりました。当日も上手くガイドできますように!

実は予想以上に面白いことに気付いたのは最初の目的地が適塾でゴールが大阪市立科学館。『陽だまりの樹』に始まり、最後は『アトム』。幕末から近未来までを辿るというストーリーが出来ちゃうことに気付きました。これは当初全然意図していなかったことなんですが、地点を結んで各ポイントで説明していったらほぼ時代順に説明ができるんです。しかも大阪市立科学館で手塚先生の直筆原画を見せていただけるという嬉しいサプライズもあり♪筆の早い夫が早速レポートを書いてくれたので、以下夫のミクシィ日記より転載です。


家内が来月、大阪市内の手塚治虫ゆかりの地ツアーのガイドをやるってんで、今日はその予行演習に付き合った。参加者はマイミクのマッキーさん&金沢みやおさん、梅田ウォッチャーのゴリモンさん、家内の趣味である近代建築絡みの女学生Yさん。
懐徳堂跡
淀屋橋で集合し懐徳堂跡→愛珠幼稚園(銅座跡)→除痘館跡→適塾→石原時計店→毎日新聞社跡(現堂島アバンザ)→朝日ビルディング→ダイビル→大阪市立科学館という行程を見て歩きした。
下見ツアー 適塾
適塾は、昔家内と一緒に見学して以来だ。手塚先生の『陽だまりの樹』のカットが額装されて展示されてたのだが、どうやら仕舞いこまれたようで、見当らなかった。それはともかく日本家屋の気持ち良さを満喫する。幕末は、温暖化もエルニーニョも関係なかったろうから、夏場は涼しかっただろうなぁ。
しかし、学生部屋は一人あたり畳一畳が割り当てられたというから、それこそ「男だらけの蘭書大会」で、やはり暑苦しかったか。

それにしても解説文によると、1冊しかない辞書『ヅーフ・ハルマ』を学生らがビーチフラッグの如く奪うように見合い、しかも他人に聞くのは恥としてあくまでも自分で考え、頭の中で工夫して、必死に担当章節を訳したというのだから敬服置くあたわざるだ。
下見ツアー 緒方洪庵像

石原時計店

下見ツアー 朝日ビル
アバンザの毎日新聞社旧社屋跡でY嬢はアデューした。ただでさえ声のデカイ家内が拡声器でグワーグワーとしゃべり倒す中、懸命にメモをとる姿勢が印象に残った。真面目なガクセイさんだなぁ。
中之島新線
残る5人でダイビルへ。ダイビルというのは、家内がよく口にしてるんでその名は知っていたが、見るのは初めてだ。1階外壁のレリーフには、古代文明跡みてえな人面が並んでいた。十一面観音の頭部に集結したマスクたちはまだ端正で見れるが、こっちのレリーフのマスクどもは、まるで「仮面ライダーアマゾン」の敵役・十面鬼だ。
ダイビル装飾
ラストの大阪市立科学館も久しぶりだ。西村晃の親爺である西村真琴博士が造った東洋初のロボット・学天則(映画「帝都物語」にも登場)が、入り口の方に移動していた。昔行った時は、もっと奥の方に鎮座ましましたはずだ。夜中に自力で移動したのか?淡島神社の夜歩きするとかいう人形か?(アホ)
学天則
この学天則、昔は動かなかったけど、今は時間がきたら動くというんで、じっと待つ。いつの間にかギャラリーで一杯になっていた。
学天則
やがて学天則は、ゴム動力で静かに、哲学的に動き出した。あの表情の変化具合といい、両手の動きといい、「哲学的動き」としか形容しようがない。しかし、あの独特の表情で静かに動かれると、ガキの頃の浦メだったら間違いなくトラウマになってたろうな。なんせ太陽の塔に怯え、ジャンボマックスに怯え、直立歩行するげっ歯類・ミッキーマウスの着ぐるみに怯えた多感な少年だったから(今は単なる飲んだくれだが)。

学天則

■学天則動画(金沢みやおさん撮影)



その後、手塚先生の友人(その友人というのが、淀屋橋の石原時計店社長なのだ)に連れられ、魅了されたというツァイスⅡ型プラネタリウムを間近で見学。これは、手塚先生の初期マンガ『漫画天文学』にも登場している。浦メは、このツァイスⅡの頭部(?)についているミニ球体が、どうしても「ジャイアントロボ」に登場したBF団の怪ロボット・グローバーのように思えて仕様がなかった。と言っても誰もわからんか。
下見ツアー プラネタリウム
学芸員K氏に連れられ、上映中のプラネタリウムの舞台裏と思しき事務室へ。そこで、1987年に科学館50周年を記念して講演された手塚先生が描かれたイラスト(アトム、ヒゲオヤジ、そして初見であるアトムがプラネタリウムで鼾かいてる画)、先述の『漫画天文学』の1カットの拡大コピーに赤ペンでサインされたものを見せていただいた。
我らファンにとっては極めて貴重なり。こうしていつまでも新発見があるのが、手塚ニアンとしては嬉しい限りだ。
ツァイスⅡ型プラネタリウム
学芸員K氏も、紳士かつホンモノの科学大好き少年といった趣で、その人となりに感じ入った。
館内の展示にあったのだが、湯川秀樹博士在職中の阪大理学部が、原子を分解するためのゴツイ機械を開発した。学芸員K氏によると、このなんとも50年代・60年代テイスト満点の機械はなにかの手塚マンガに描かれたという。 なんだろう?『魔神ガロン』で、ガロンを起す時の機械がこれと似てたような・・・しかしアトムにはこういう機械はしょっちゅう出てきたような気もするし・・・。 ぜひ、どの作品に登場したか、ご教示願いたいものです。
大阪市立科学館

大阪市立科学館
ザーッと案内してもらい、昔行って遊んだのを思い出して、実に楽しかった。今度じっくりと見て遊んで回りたくなった。浦メも幼少の砌にここを知っていたら、少しは理科に興味を持てただろうかな?でも、結局は文学中年になってんだろうな。思いっきり文系の浦メだが、ここは少なくとも小学生は全員訪問すべきだ。浦メみてえな文系オッサンがワクワクすんだから、いわんや童をや。
大阪市立科学館

大阪市立科学館
館を辞し、西方浄土の方角を見やると、いい色合いに黄昏てやがる。こうなると、義務としてビールを飲まざぁなるめえ。
ゴリモンさんはここでアデュー。4人で新阪急ビルのビアガーデン・野宴でサパー。ビアガーデンも、焼肉も、久しぶりだ。ガツガツ食ったわい。それでも元は取れず、胴元が儲かるんだろうぜ、アタリマエですよね、などと話した。

今日は、家内の予行演習とはいえ、手塚と近代建築を縦糸横糸に、幕末から近未来までを旅する事ができた。しかも大阪市内の、京阪淀屋橋から京阪中之島新線というえらい狭いエリア内で。歩くってのはいいもんだ。


※写真提供:ゴリモンさん、金沢みやおさん
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