先日の手塚治虫ゆかりの地・プレツアーにご参加いただいた金沢みやおさんよりレポートいただきましたので、転載させていただきます。金沢さんありがとうございました!



適塾

適塾といえば幕末の蘭学者、緒方洪庵が開いた学問所。福沢諭吉、橋本左内、大村益次郎、大鳥圭介、高松凌雲ほか、維新の人物を多く排出した、当時のインテリジェンスを代表する教育機関であった。先日、手塚治虫ゆかりの地をめぐる街歩きの会に参加し、初めて「適塾」を見学した。
適塾

諭吉の「福翁自伝」を読み、手塚の後期の代表作「陽だまりの樹」も読んでいたにもかかわらず、そこに登場する「適塾」が、すぐ訪問できる北浜にあり、地下鉄御堂筋線淀屋橋から歩いて5分しかかからぬところに今もあるとは少しも知らなかった。江戸がどこか遠方にあると思い込んでいたのだ。おのれの不明が恥ずかしいねどうも。

適塾

「適塾」は中を見学できるようになっている。訪れたのは気持ちの良い秋日和。古い日本家屋である「適塾」の中はには、開け放たれた障子から、涼しい風が通り抜けていく。

適塾

これが「自伝」にあった「陽だまり」にあった、学生部屋か、物干し台か。これが塾生が切りつけた柱の傷か、ブタのカイボウをした場所か。手塚良庵が激しく学問をした部屋か、福沢諭吉らがハダカで夕涼みをした場所か。と思うと作品の世界がグッと近くなり、登場人物が部屋から部屋へと巡り歩くような気がしてくる。
適塾 物干し

適塾

適塾 柱

ざっと150年前、歴史上の人物が確かにここで活躍していた。前の道路を往来していた。夏には近くの土佐堀川の花火を楽しんでいた。たまには塾を抜け出して北の新地やミナミで御茶屋遊びに興じていたのだ。

教科書の記述でない、当時の空気や息遣いに触れた気がして、大いに感激した。学生時代の学科の「歴史」は退屈だったが、おっさんになってから触れる「歴史」は良い。

全貌をすっかり忘れてしまっていたので、帰りにブックオフに駆け込み「陽だまりの樹」を文庫版で全巻仕入れてきた。再読中。やっぱり面白いなあ。むしろ以前読んだ時よりも面白く読めているかも知れない。すでに2度、涙目になっている。
陽だまりの樹

(手塚良庵-のちの良仙とは、手塚治虫の三代前の先祖である)



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適塾

適塾

適塾

適塾

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