さて、手塚ファン大会の詳細レポートを夫が書いてくれました。浦さんのミクシィより転載。


11月22日(土)、東京は早稲田大学の「手塚治虫ファン大会」に参加した。
今回のファン大会は、手塚治虫生誕80周年記念の大会である。ここに感慨深いものがあった。手塚先生が生きておられたならもう傘寿なんだな・・・。

高田馬場壁画

高田馬場で、JRガード下の手塚壁画を嫁が憑かれたように撮りまくった。

高田馬場壁画

昼飯は近くのラーメン屋へ。これが頗る不味かった。一体どうがんばったらここまで不味いラーメンになるのか? やたら元気のいいスタッフが嫁にラーメンの汁避けにと紙エプロンをくれたりしたんだけど、そういうホスピタリティ精神を「味」の方に注いでくれ!

不満で鬱々とした状態で東京メトロ・早稲田駅へ赴く。嫁がやはり我慢できない!というので、早大前の喫茶店でケーキセットを喰らい、口直しとした。これはなかなか美味かった。

大隈講堂

早大・大隈講堂へ。近代レトロ建築だ。レトロ建築大好きな嫁の目がハートになっとる。

大隈講堂

入り口近辺には手塚プロがテントを張っていて、グッズ販売をやっていた。お客さんがワンサカおる。いいことだ。こういうのは客が多ければ多いほど“安心”する。
玄関口にはブラック・ジャックの着ぐるみが無言で愛想をふりまいていた。

手塚ファン大会 B・J

マイミクにしてファンクラブ会員のT橋氏や名古屋のK氏と再会。また、15年以上前からご高名だけは存じていたS木氏に初めてお会いした。ファン大会にはこういう楽しみもある。

さてオープニング。
いきなり早大の男子チアリーディング部諸君が、アトムのテーマに乗ってステージ上で軽やかに宙を舞いだした。これにはビックリした。
若い男の子たちのはじける笑顔がかわいい。まるで某洗濯剤のCMみたいだ。あるいはウォーターボーイズの陸上版を見ているみたいだった。
演舞が終わって登場した会員代表の司会者(男女ペア)が「最近手塚ファンが少し元気がないようなので、やってもらいました。」
これには浦メも反省。それもそうだね。ファンクラブ会報にも投稿してへんからなぁ。

プログラム一番最初のアトム通貨5周年記念シンポジウム。
これは正直、睡魔との戦いだった。高田馬場のアトム通貨(地域振興券みたいなもの)実行委員会スタッフさん達と手塚プロ・アニメ部がある埼玉県新座市の商工会議所理事さん、宝塚市の手塚記念館スタッフさんが登壇し、手塚先生の長女・るみ子さん&早大助教授先生のコーディネートによって進行。
手塚キャラを媒介として地域の振興を図る、ヒューマンタッチを深める、環境を考える・・・これは実に素晴らしい事だと思うんだけど、いかんせん眠かった。
地元の商店主が集まってのシンポジウムならば、これでもいいんだろうけど、老若男女が全国津々浦々から集合するファン大会でやられてもなぁ。周りを見回すと、それこそ老若男女問わず舟を漕いでるじゃないか。
尤も思ったのは、手塚キャラがこういうテーマで討議ができるくらいの存在になっているんだな、という事。
だから、ステージ上の諸兄姉とは全く違う視点で感動したのであった。

プログラム二番目のちばてつや・水野英子・丸山昭3氏によるトークショーその①「手塚治虫と少女マンガ革命」の方が、遥かに興奮させられた。例えば、丸山昭氏が『火の鳥ギリシャ・ローマ編』の担当編集者だった頃のエピソード。手塚先生が丸山氏の結婚を祝福して、ラストのダイヤと火の鳥が別れるシーンでダイヤの立つバルコニーに「MARUSAN′S SWEET HOME」と書いた話では、実際にそのコマがスクリーンに大写しされ、会場内は拍手の嵐。手塚先生と間近で接した人の話はそれだけで面白い。

ここで休憩。2階に上がると、各界の著名漫画家・文化人から寄せられた80周年お祝色紙なんかが展示されていた。そういえば、今年は参加者に寄せ書きを書いてもらうボードは無かったな。

休憩後、63年アトムの杉井ギサブロー監督・アトム役声優清水マリさん&03年アトムの小中和哉監督・アトム役声優津村まこと嬢のトークショーその②。司会は手塚先生の長男・眞氏。
これは、なかなか微妙だった。今、ハリウッドでCG版アトムが製作中なんだが、眞氏が津村嬢にハリウッド版でもアテレコをお願いしますなんて秋波を送ったりして、同じステージ上で聞いてる初代アトム・清水マリさんは心中おもしろからざるものがあったんじゃないか?なんて想像力を巡らして、小心者の浦メは一人ドキドキしてしまった。

お次は恒例のクイズ大会。第一問が「アトム通貨10万馬力(“馬力”は通貨単位)で10円に換わる、○か×か?」というもの。なんとこれで会場の8割が間違ってしまい、着席してしまった。こんなの高校生クイズの地域大会でもあまりないんじゃなかろうか?
因みに正解は「×」である。10円=10馬力。100万円札がないように、10万馬力札もないのだ。
なんやかやで、浦メと嫁とマイミクT橋氏と、高校生っぽい女の子の4人が決勝まで残った。最後は高校生嬢が優勝し、嫁とT橋氏は準優勝した。浦メは、遠慮して負けた。(ホンマかオイ!?)

休憩を挟んでトークショーその③。手塚先生のアシスタント三浦みつる氏(『The・かぼちゃワイン』の作者)、石坂啓氏(『キスより簡単』、『下北なぁなぁイズム』が懐かしいが、最近は『週刊金曜日』編集委員としての方が有名)、手塚プロ松谷孝征社長の3人が、中野晴行氏の司会のもと、70年代の巨匠・手塚治虫について大いに語りあった。まだFAXもない頃、先生がブラジルから国際電話で原稿の指示を出し、原稿料よりも通話料の方が高くついた話。『MW』の担当編集者が「〆切日までに原稿が上がらなかったら出来た段階のものを持っていく」と公言し、ホントに未完成の原稿を奪い取って印刷所に回してしまった話。夜のシーンなのに背景が真っ白の状態の掲載誌を見て先生は「ハハハ、真っ白だねえ」と笑っておられたが、すぐメチャクチャ不機嫌な顔をされて掲載誌を机に叩きつけて去られたとか。間近で目撃した三浦氏は震えあがったというが、そりゃそうだろう。浦メだったら失禁していたやもしれぬ。これもトークショー①と並んで面白かった。石坂啓氏の相変わらずの手塚LOVE度に、こっちの顔までほころんだ。

そして、これまた恒例の映像上映。
今回流されたのは、80年代のワードプロセッサ「文作くん」のCM。実写の手塚先生と動画のヒゲオヤジが共演している。
時代を感じさせるカラー・機能紹介もさることながら、ラストの「価格は137万円。安い!」とのナレーションに場内爆笑。おいおいどんな金銭感覚だよ。ホテルのBAR通いの我らが麻生総理が、まだかわいいもんに思えるがな。
あとは87年のファン大会でも上映されたSF紙芝居(一部動画あり)のパイロット、目下製作中の映画『MW』(主演:玉木宏)の予告映像、ハリウッド版アトムの先行公開映像が上映された。
特にハリウッドアトムについては、アトムは当初オッサンみたいだったのを修正に修正を重ねて原作イメージに近いキャラになってたんだけど、天馬博士やお茶の水博士の造形がイビツで、はっきり言って気持ち悪く、これには場内からも苦笑というか失笑が漏れた。さもありなん。

最後は全員起立して「鉄腕アトム」の大合唱。こんな大勢で合唱なんて高校の卒業式以来だな。唐突にドリフの少年少女合唱団コーナーを思い出した。だからと言って志村けんよろしく「東村山1丁目1丁目、わ~お!!」なんて喚き躍ったりはしなかったが。

総括するに、トークショー①と③をもう少し長めに設定して、あとはクイズと上映、合唱で良かったように思われる。

眞氏の挨拶をもってつつがなく会は〆められ、その後は会場を大隈講堂の裏っかわ・大隈ガーデンハウスに移しての懇親会。これは事前申込み制の立食パーティであった。
昨年の懇親パーテーでは主催者の手配違いで、フードがアッという間に無くなり、浦メはマイミク・A井さんとケーサーばかり飲んでしたたか酔ったものだ。
今年は寿司やらパスタやらサンドイッチやらフライやらいろんな料理が会場の両サイドに並んでやがる。安心して飲めるってもんだぜ。
しかしながら半分予想していたのだけど、結局浦メは食い物はそこそこにビールから始まって赤ワイン、白ワイン、焼酎のロックをダラダラと飲み、会員諸兄姉と歓談した。
というかより正確には、嫁が高歌放吟・歓談するのに引き込まれたと言ったほうがよかろう。私はハイテンションの嫁の近所でフンフンと相槌打つだけ。まるで大助花子の宮川大助状態だ。まさに「大助プレイ」である。しかも酒豪A井先輩は今回止むに止まれぬ事情でご欠席。ああ、どこかに酒のいける人はおらんか???

でも、この懇親パーテーにおいて、これまた15年以上も前からご高名はよく存じ上げていた「リボンの騎士・命」のY田さんや、会社重役にしてコアな手塚ニアン・O谷さん、手塚コレクター王・T田翁といった諸名士と親しくお話ができたのだ。これも十分すぎる収穫であった。
Y田さんは、イメージとして山の手のお嬢さんと思っていたんだが、やはりイメージ通りというか、「Y田嬢」と呼んで差し支えないと思った。
会社重役・O谷さんは、話し方がウチの本社の本部長によく似ていて笑ってしまった。
T田翁は、その柔和なお顔に刻まれた皺の1本1本に手塚作品名が印字されているような、そんな感じだった。(どんな感じや!!)

お楽しみ抽選会なんかを経て、楽しいひとときは御披楽喜となった。
その後、浦メは手塚プロの森資料室長、このたび『手塚治虫クラシック音楽館』を上梓された手塚プロアニメーター小林準治さん、マイミクでもあるI之お父さん、T橋氏、嫁の6名で高田馬場で飲み直し。テヅカな一夜は更けていったのであった。

大隈講堂 夜

大隈講堂 夜
スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://norimi.blog45.fc2.com/tb.php/337-79be382a