なにかと話題の東京・大阪の両中央郵便局。
大阪中央郵便局

装飾が無く、グレーのタイル貼りの大阪中央郵便局。阪急コンコースのような壮麗さは全く無いので、その建築的価値は一般の人にはなかなか伝わらないと感じます。

かくいう私も大阪中央郵便局をかっこいいなあ、と思えるようになったのはごく最近のことです。DOCOMOMO建築100選の写真展に大阪中央郵便局の内部写真が展示されていて、あれっ!?この建物ってこんなに窓が広くて綺麗だったんだ、と思ったのがこの建物の良さに気づいた最初でした。

大阪中央郵便局

大阪中央郵便局

大阪中央郵便局が建てられた1939年という年は戦争が始まる直前なので、装飾も少ないしタイルも目立たない色が多いんですよね。ちなみに淀屋橋の石原ビルディングと同い年なのです。そういう意味でも1940年に限りなく近い年に建てられた建物ってのは、その建築的価値を理解してもらうのは結構難しいと感じます。
大阪中央郵便局

で、こちらは一躍トキの建物となった東京中央郵便局。
何度か建築関連のシンポジウムでも話題になっていたので、気になってはいたのですが、あのニュースがあるまで、もう工事に入って壊されているなんて全く知りませんでした。
上京した際、夫と友人を待たせてちょっと写真撮ってくるとササッと撮っただけだったので、2枚しか撮っていない。こんなに早く無くなるなら中も見ておくんだった。

東京中央郵便局

やっぱり、近代建築ファンとしては焼き鳥よりは剥製のほうがまだマシと思います。
ファサード保存というやり方は良し悪しはあると思いますが、折衷案としては有りだと思います。
大阪のほうもせめて焼き鳥じゃなくて剥製の道を選んで欲しいんやけどなあ…。もう焼き鳥確定なんでしょうかね(^^;)

しかし、それでも東京の工事がストップし、大阪も見直しのニュースには正直驚きました。
あれだけ建築学会から保存要望書が何度も出されているにも関わらず、その願いもむなしい状況だったのに、まさにトキの一声というか鳩の一声というか(笑)。

東京中央郵便局

ただ、中を一度も見ることないまま工事が始まっちゃったことが返す返すも残念。
うーん、4月に上京するまでこのままの状態でストップしてくれてるといいんだけどなあ…。
中京郵便局

ところでファサード保存された郵便局とえいば、京都の中京郵便局です。日本で初めてファサード保存された建物だそうです。

中京郵便局

中京郵便局旧庁舎外観

中京郵便局の旧庁舎は、京都郵便電信局として、逓信省営繕課の吉井茂則・三橋四郎の設計、同小泉鉄也の監督のもと安藤組の施工により、明治35年(1902)8月に竣工した。
ネオルネッサンス様式のこの旧庁舎は、当時の代表的郵便局で、日本の近代建築史においても重要な位置を占める作品であった。
昭和51年3月から同53年4月に中京郵便局の改築が行われたが、このとき旧庁舎の南面及び東西側面の一部の外壁と屋根が保存された。
中京郵便局は、近代京都における経済の中心地であった三条通に位置し、旧庁舎の外観は当時の雰囲気をよく伝えている。
またその意匠は優れたもので、三条通の景観保存にも寄与しており、昭和61年6月2日、京都市登録有形文化財に登録された。


中京郵便局

中京郵便局

中京郵便局

三橋四郎は逓信省の技師だったため、郵便局舎の建築を手掛けたそうですが、現在見ることができる作品はこの中京郵便局と下関南部町郵便局
…他にもあるのかなあ、あったら是非教えて下さい。

で、三橋四郎の代表作が心斎橋南詰にあった二代目石原時計店なのです。

心斎橋石原時計店写真

しかも、ウィキペディアで三橋四郎を調べてみると、1915年享年48歳で亡くなったとあります。ということは石原時計店は三橋四郎の最後の作品だったわけですね。

以前から三橋四郎のことをあれこれ調べようとしているのですが、どうも資料が少ない上、現存する作品も少ないようなのです。三橋四郎作品の情報求む、です。
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