改めて「手塚治虫ファン大会2009」のレポートです。
夫のミクシィ日記より転載です。



7日(土)朝、7時に起きるつもりが7時半に起きてしまい、嫁さんと二人バタバタと大慌てで準備して東京へ出かけた。
「手塚治虫ファン大会」に参加するためだ。

しかも今回の大会は、嫁さんが大阪の手塚治虫ゆかりの地についての研究発表をやるもんだから、今までの大会とはちょいと勝手が違う。

新大阪でのぞみに乗り、品川で下車して山手線に乗り換えて渋谷へ。
当たり前だが休日の昼間の渋谷はヤングで溢れ返っていた。さすが首都やのぅ。
会場は渋谷シダックスホール。

手塚ファン大会2009_0

今までと違って、かなりこじんまりした会場である。
最初、入口の「ファン大会 会場コチラ」というボードを見た嫁さんは、「ショボくなったな~」と嘆息をついた。確かに。
でも、「より少数でファン同士交流できるような大会を」というのがコンセプトだから、これはこれでアリだろう。
2階のホールも普通の会議室っぽく、客席最前列とステージがメチャクチャ近いがな。

手塚ファン大会2009_12

手塚ファン大会2009_11

やがて13:35、手塚プロ松谷社長の挨拶でスタート。
「心にいつもベレー帽を(かぶって手塚イズムを継承したい)」との挨拶が印象に残った。

続いてご子息・眞さんの挨拶、そして何故か営業部のY部長(シニカルなユーモアで、浦メも嫁さんもこの人のファンなのだ)が登場。
ファンクラブ代表Fちゃんが入院しちゃって、挨拶&会員の皆様の前にデビューできない事のお詫び・それに伴い大会実行委員会諸兄姉やゲスト出演者に迷惑かけたお詫び・会誌が遅れることのお詫び・手塚グッズを扱う会社が経営悪化し、倉庫が開けられず、商品が届かないため、物販コーナーが極めて寂しい風景になっちまったことのお詫び等々、立て続けにお詫びなさったんだが、その様子がまたなんともいえず可笑しくて、「流石はY部長」と、我ら二人は、お詫びしてはるにも拘わらず溜飲を下げてしまったのだった。

続いてはスペシャルトークショーとして、旧虫プロのOB(60~70歳!)6人がステージに上がって、共著『誰も知らない手塚治虫 虫プロてんやわんや』では書ききれなかったエピソードを披露。



6人の中で中で、非常に強烈な存在感を漂わせていたOBがいた。
当時、文芸と制作を担当していた磐紀一郎氏である。
殆ど黙して語らず、司会から「寝てないで喋って下さい」なんてツッコミを入れられていたが、丸刈り頭にモミアゲから顎にかけたヒゲ、真っ黒なサングラスというその風貌は、正に「怪僧」。

なにか喋るよう促されると、
「こういうのは話すより聞いてる方がいい」とポツリ。

最後に、順番にファンに向けて「遺言」を述べてくれと言われると、
「遺言なら、言いましょう」。

この人物は非常に気になった。言うなれば、「用心棒」における羅生門綱五郎みたいなものだ。あるいは「どですかでん」の芥川比呂志か。

手塚ファン大会2009_13

で、そんな浦メをよそに、隣で落ち着きなくソワソワしていたのが嫁さんである。
このトークショーの次が、嫁の出番なのだ。
あんまりソワソワするもんだから、浦メまで落ち着かなくなっちまったわい。

「手の平に『人』と書いてペロリと舐めろ」とか、「あの和田アキ子にして未だに本番前は極度に緊張しまくるんだ。そやけど始まればあの堂々たるステージや。そやさかい胸張れ!」とか言ってなんとか落ち着かせようと試みるも、嫁さんにはまるで効果なし。
浦メは職業柄、5分前に「今から50分、喋ってくれ」と言われても全然平気なんだけど、やはり普通はそうないかんわな。

手塚ファン大会2009_4

やがて嫁さんがステージに登場して、パワーポイントを駆使して「手塚治虫と大阪」をテーマに発表しだしたんだが、明らかに緊張しまくってやがる。こっちまでスリル満点やがな。
とちるなよ。泣きだすなよ。熟語とか地名とか、不得意な単語は言うなよ。

しかし、時間が経つにつれて、喋りが滑らかになりよった。
で、見事制限時間ピッタリに終了。万雷の拍手。
やれやれホッとしたわいな。
フィギアスケートの4回転ジャンプを見てる時みたいに心臓に悪いのぉ。

しかし、聞き手の森晴路氏がコメントを求められて、
「いや~、大阪には行った事ないから・・・勉強になりました。」
ただそれだけやったのにはズッコケタぜ。
なんじゃいなんじゃい、発表10分・コメント5分やなかったんかい。
これやったら浦メがステージに上がって、嫁の発表の補足&揚げ足取りをかました方がオモロカッタんとちゃうか?

続いては、2会場に分けての手塚プロ社員による「手塚先生にまつわる秘話」。
これも、正直2会場に分ける意味があったんかいな?とかなりクエスチョンであった。
何故なら、一方を聞いた人は、当然もう一方で語られる秘話は聞けないわけで、どういう経緯でこういう展開になったのかは知らないが、参加者からしてみると、これはないだろう。
ましてや「秘話第二部」においては、サブステージが終わってゾロゾロ聴衆が出てきたところでメインステージはまだ続行中という図になっちまって、あれはサブステージに参加した人は絶対フラストレーションが溜まったハズだぜ。

秘話自体は(浦メと嫁さんは一部・二部ともにメインステージを聞いたのだが)、手塚先生がB・Jの原稿がダダ遅れになって思わず「清水(秘話を語った重役さん)氏、飛行機の出発止められない?」とのたまわれた話、先生が上海に行かれた際の現地通訳がまるでストーリー漫画を理解できない人で、綱渡りで現地に住む見ず知らずの田中さんという留学生に当日オファーをかけて自転車で駆け付けてもらった話、高田馬場→東京駅までのタクシーの中で分厚い医学書3冊を一気に文字通りの斜め読みされた話なんかが次々と披露されて、非常に面白く興味深かっただけに、この2会場同時進行スタイルは実に残念だった。

特に松谷社長が仰った「先生は頭の中が写真機になっていて、即座に情報を叩きこむんだ」というコメントには、これはやはり子供の頃の、昆虫採集・観察が効力を発揮したんかな?と浦メなりに解釈したよ。

同じく会員で、宴会などで親しくお付き合い頂いている扇谷さんの「なぜ、一定のこの期間だけ集中して手塚少女漫画が発表されたか」との研究発表には、「手塚先生の少女漫画には“構図の美しさ”と“色”と“流れる音”を感じる」との一言に、言い得て妙!と嬉しくなった。
少女漫画を一気に再読してみようかしらん。

蔵出し上映は、先生がアニメにかける姿勢を語った数分間のフィルムと、実験アニメ「タバコと灰」。
実験アニメは、さすが実験だけあって、少々ディフィカルトであった。

これとても、先生は「世界丸ごとHOWマッチ」とか「クイズダービー」とか、その他各種CMなんかに出てはったんだから、そういう類がなんか残っていないものかいな。
なければ一般ファンに持ってはらしまへんかぁと募ってみてはどうだろう?

作品でいけば、それこそ昭和40年代に作られて本企画とまではいかなかった各パイロットフィルムたちを上映するとか、大昔「ひらけ!ポンキッキ」の歌のコーナーで放送された、手塚キャラと実写映像のコラボ「地球を七回半まわれ」なんかを流してくれたらええのになぁ。
それこそファン大会参加者だけの「特権」じゃないか。

フィルムが現存していない「ふしぎな少年」「ピロンの秘密」「紙人形劇版・鉄腕アトム」「ごめんねママ」を流してくれなんてムチャは求めないからさ。

ファン大会もいよいよ大詰め。恒例のカルトクイズ&大抽選会。
クイズは、途中まで順調に勝ち残れたんだが、
「2003年版アトムで天馬博士の声をあてたのは大和田伸也である。○か×か?」
で、先に負けて着席してた嫁さんの「×、×」との声に、「あれ、確か大和田やったような気がしたんだが・・・」と思いつつも×にしたら、正解は○であった。

チクショー、嫁の言う事なんか聞かなきゃ良かった!
いやいや、人のせいにしてはいかんぞ、オッサン。

抽選会のプレゼンターには、先日宝塚で行われた「手塚ワールドで音楽三昧♪」に出演した宝塚観光大使サファイアのお二人が!
おおっ、こないだも会ったねオネエサン方♪

手塚ファン大会2009_7

サファイアを初めて目にする圧倒的多数の参加者からは、オオッと空気のドヨメキが。
さもありなん。
どや、可愛いおまっしゃろ?と、別に浦メの妹でも娘でもないのに何故か自慢気分になった。

ラストは、これまた恒例、みんなで「鉄腕アトム」の大合唱。
歌いながらチラチラと周りを見渡せば、老いも若きもみんな大口広げて歌ってはる。
ええなぁ~。やっぱこういう一体感はなんともいえないよね。

手塚ファン大会2009_8

始まるまでは、会誌にもなかなか情報が出ず、申込ハガキの返信もなかなか来ず、「果たして開催されるんかいな」、なんて「将来に対する、ぼんやりとした不安」を抱いたりもしたもんだが、無事終わってみると、一参加者の立場で言わせてもらえば、
「良かったんじゃないか」

次回に望むのは、秘話をみんなが聞けるように、長めにセッティングしてほしいのと、もうちょい「お宝」を上映してほしい。
そして料金取ってまた立食をやればいいのだ。料理も豊富に出してさ。
多少取られても俺は行くゾ。
そこで、抽選会もさることながら、例えばウチの会社の慰安旅行でやってるような「社長とジャンケン」大会なんかをやればいいのだ。
そう、ファン同士の交流という点でいけば、慰安旅行のノリがいい。

あと、なんか書き忘れてるな・・・そやそや、今年の大会は、参加者が自由に落書きできるボードがあらへんかったな。
あれ、復活してほしいなぁ。&B・Jとか有名な作品の、有名なシーンをでっかくボードに仕立てて、そのフキダシ部分に原作とは無関係に自由にセリフを書いてもらう、なんてアソビもやったらオモロイと思うんだが。

・・・てなわけで、ダラダラと書き殴ったが、こうしてファン大会は終了したのであった。

手塚ファン大会2009_10
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