2月26日横浜に行ってきました。
目的は扉座の横内謙介氏脚本の舞台「リボンの騎士 ~鷲尾高校演劇部奮闘記~」を観に行くため。

扉座リボンの騎士1

扉座リボンの騎士2

この演劇は12年前の舞台の再演で、横内ファンの私はどうしても観たかった!
12年前の手塚ファンクラブ会誌で、知人の手塚ファンの感想鼎談が載っていて、これを読んで当時観に行けなかったのが悔しくてたまらず、今回なんとしても観に行こう!と決意し横浜行きを決定しました。

総勢53名のメンバーで演じる舞台で出演者は皆オーディションで選ばれたメンバー+扉座。
最初は、「これがリボンの騎士!?どうなるの!?」とかなりドキドキハラハラな部分もあったけれど、次第にストーリーに惹き込まれていき、フィナーレの盛り上げ方はホントに感動しました!うん、良かったよ!泣けたよ!
無名の役者が演じる不安なんて吹っ飛びました。
どうして、どうして、横内さんの舞台はここまで上手いものか。

この舞台は「リボンの騎士」はあくまで劇中劇という扱いで、ストーリーの大筋は鷲尾高校演劇部員の青春を描いたものでした。
主人公・池田まゆみの妄想の中で生きる「リボンの騎士」のキャラクターたちが、これまたベタなくらいな「コスプレ祭り」状態のそのまんまの手塚キャラで、サファイア、フランツ、ジェラルミン大公、ナイロン卿、そしてヒョウタンツギ(笑)。ジェラルミンとかナイロンなどは、見た目そのまんま!(笑)。そして、ヒョウタンツギがめっちゃいい役回りだよ~。「どうせヒョウタンツギは脇役だから」とかいじけたり(爆)、ヒョウタンツギがナレーションを言ったり、これも観ないと説明しても解らないところはあるけれど、とにかく手塚原作のもつ世界観の散りばめ方が絶妙に上手い!
ちなみに「リボンの騎士」のストーリー自体はかなりエッセンス程度の味付けで、決して台詞が原作どおりというわけではありません。
でも、手塚ファンが観て最後にちゃんと納得させてくれるのが横内脚本の素晴らしさ!


最後は演劇部員たちが「リボンの騎士」を成功させて抱き合って喜ぶシーンでフィナーレを迎えるのですが、その演劇の見せ方には目からウロコでした!
舞台は客席とは逆向きで、私たち観客が見るのは舞台の袖の中。

まゆみはサファイアを演じたかったけれど、美人で演技の上手い答子がサファイアを演じることになり、それでもその答子への友情からしっかり裏方を支えたまゆみ。
その裏方に徹したまゆみへの花向けとして、キラキラと紙吹雪が舞台裏にも降ってくる。


最後のカーテンコールで見せた出演者全員の「やりきった!」という心からの笑顔は、劇中劇の演劇を成功させた歓びと、本当のこの舞台を成功させた歓びがしっかり重なっていたように思いました。
淡い恋と青春、演劇に真剣に燃える若き高校生たち、ホントにベタな話なんだけど、ベタさを真剣にやっちゃっても全然浮かないのが横内ワールドなんですよね。
アレンさんも日記で書いてたけど、本当に横内謙介さんを手塚治虫ファン大会に呼んでほしい!と思いました。
検討会の方、検討をお願いします(笑)
もっとも、これも手塚演劇を次の年にやる絶妙なタイミングがあれば上手く宣伝にも繋がるんですけどねー。

下記、一緒に行った手塚ファンの友人の日記です。




▼アレンさんの日記


横内謙介作・演出のリボンの騎士をみてまいりました。
かなり前にイノッチと鈴木蘭々が演じた舞台の再演です。

【あらすじ】
鷲尾高校演劇部は女子が殆どの弱小演劇部。一念発起して、手塚治虫の漫画を部員自ら脚本化した『リボンの騎士』を上演することになったが、次々と困難が襲いかかる。ひたすら打ちのめされていく部員達・・・・。現実の厳しさを噛みしめつつも友情を結び合い、また淡い恋に揺れながら、少しずつ大人になっていく姿を描く青春ファンタジー。部員達を優しく見守る妖精的な存在として、『リボンの騎士』のキャラクターたちも登場!


あらすじを見て分かる通り、演劇部での人間模様をメインに置いており、「リボンの騎士」は飽くまで劇中劇の扱い。
今回演じるのは、アマチュアの俳優がメインで、扉座はあくまでわき役。
さて、どうなることやら、とちょっと不安にかられながらの観劇でした。
今回マイミクののりみさんの呼びかけで土曜13時からの会をみたのですが、なんかみんな前のほうに固まっていたようでw
2列目ど真ん中という超間近な席でみていました。

芝居は休憩挟んで2時間半とかなーり長い芝居でしたが、
40~50人がでてきて、それなりに皆が見せ場をつくることを意図していたと思うので、これはこれで致し方なしかな。
あ、でもダンス同好会のくだりって全然いらなかったけどね。
どうやらアイドリングの人が部長役をやっていたらしいので、その人を出すという意図だったと思うのだけれど、激しく浮いてました。あの芝居の世界の中ではちっともリアルじゃないし、ちょっとメアリースー的なものを感じる。もしかしたら再演するにあたって大人の事情で付け加えられたのかもしれないけれど、それ削れば20分は縮まったかもしれんw
あ、あと勝利の大拍手を1分くらいに縮めてくれたらよかった。いいシーンなんですがさすがに長いです。


主人公の熱意で「リボンの騎士」をはじめるものの、最初全くやる気のない部員達、家の事情で芝居を抜けてしまう演劇部の部員、演劇とは、友情とは一体なにかを自問自答する部員たち、そして最終日前日に起こった大ピンチ…。それはもうある意味ベッタベタな展開で演劇部の奮闘が描かれているんですが、そのベタさ故に素直に泣ける。このリーダー部長みたいなオチャラケて、行事にやたら燃えてて真っ直ぐな人っていたなあ高校時代。いやもう、ピュアだよ!ピュアすぎるよ皆!いいなあ若いって!
高校生のころ、文化祭とか体育祭とかこういう形の暑っ苦しい青春がそれはもう大嫌いなタチだったのですが、年くった今となっては嫌だろうが好きだろうがもう自分は体験できない、あの頃には戻れない…もうそんなこと考えて後半さらにダラ泣き。年くったことをもろに感じさせます(笑)


そして主人公を静かに見守り、ときに慰め、励ます「リボンの騎士」のキャラクター達。それは主人公のひたすら純粋な夢やあこがれの産物なのですが、それを象徴するのが、サファイアの「私たちはあなたが夢見ることで命を得ている」「まーくん(主人公)には新しい夢が必要なんだ」というセリフ。
まさに自分が「リボンの騎士」からもらったのが、純粋な見果てぬ夢だったと思うんですよね(キモイとかいうな)。そこを的確についてくれるあたりが横内演劇の真骨頂です。いやー、ファン大会よんでくれないかな横内さん。
ところで昔初演をやったときに「ベルばらでもいいじゃない」とファンクラブ会誌で突っ込まれていたけど(なんでこんなこと覚えてんだろうね)、これはちょっと違うと思う。確かに華麗な時代背景、愛をテーマにしているという点では似通ってはいるけれど、「ベルばら」はフランス革命やマリーアントワネットの処刑、つまり「バラは美しく散る=死」の要素がはずせないので(それがベルばらの良いところなんだけれども)、この「あなたが夢見ることで命を得ている」という少女の純粋な夢と、そこからの成長を100%は体現しきれない。やはりこれは「リボンの騎士」という題材でなければ成立しなかったと思います。

でまあ、内容はとてもよいのですが、これを役者が表現しなければならない。オーディションで選ばれた無名の役者が多いけど、大丈夫かな…と思っていたのですが、いやー、すごい、レベルみんな高い。お世辞抜きに上手い!これでチケ代2000円は安すぎる。
最後、バックステージから演劇をやっている様子がみえるという感じの演出だったのだけれど、そこでもステージ向こうの観客が見える。

唯一フランツの演技がちょっと拙くて、ターンもがんばりましょう的な感じだったけれど(その直後で大魔神役のひとがきれいなターンを見せてくれていたので余計に気になった)、所詮原作でもそんな扱いだから(オイ)まあそういうもんだと思ってみていたのでOKOK.
トウコ役のかたもなんかあまり殺陣ができない(まず納刀ができてない)感じがしたけれど、演出上うまくそこはカバーはできていたですね。
ああ、あとジュラルミンとナイロンはもっとアク強くてもよかったかなあ。外見のドギつさに負けていた気がしないでもでも。


でもまあ、全体的にすごくよい芝居でした。
これで2000円は安いです。(大事なことなので2度いいました)。
イノッチと蘭々版も観てみたい感じはしたけれど、最後のカーテンコールで見せてくれた役者たちの快心の笑顔、あたかも実際に文化祭で「リボンの騎士」を上演しおわったあとのようなすがすがしい「やりきったぜ!」という顔は、経験をかさねた役者にはもしかしたら出せないのかもわからないね。


で、芝居が終わってからは日本丸のみなと博物館にちょっと寄ったのですが、うっかりシルバニアファミリーを見つけてしまったばっかりに購入してしまうハメに。なんだよしおかぜウサギって。水兵さんの格好してるんじゃないよ、めっちゃかわいいじゃんかよー。
そして4時間あまりも中華料理店でだべり(のりみさんありがとうございました!おいしかったです)、バーでちょっとのみ、結局日付を過ぎたころにチェックイン。
普通こういうときってぐったりしているもんですが、芝居がよかったのと、手塚話をいろいろきけた(自分ほとんどしゃべってないので聞けたという表現でw)おかげで、なんか不思議と充実した気持ちで眠ることができました。たのしかったあ。


次の日は、鎌倉にいって「山下菊二 コラージュ展」を観覧。
日曜美術館のアートシーンでこの展示についてみて、めちゃくちゃインパクトをうけて、「絶対いかなきゃ!」と思って行ったのですが、いや、これもすごくよかった。狭山事件の暗黒ぶりをここまで表現できるのかと。容疑者の証言をそのまま絵に文字として起こして書いてあるのですが、この手法がすごく斬新です。つーかコラージュ自体、ちゃんと美術館で観たのってこれが始めてかも。
3月27日までやっているので近くにお住まいのかたは是非どうぞ。なんせ入館料250円。安い。おすすめ。

ろくに散策せず鎌倉はこれで帰ったのですが、また機会があれば、今度こそアトム河童をみにいくぞ…!




▼GAKUさんの日記

行ってきました
過去に、様々な手塚治虫作品を舞台化したモノを観てきましたが、アマチュア参加作品は初めてです。
しかも、リボンの騎士はおまけ。タイトル通り、演劇部の話。
昔、イノッチと鈴木蘭々がやった作品の再演らしい。
果てさてどーなるか?



客入れ時に、応援団が客席にいて『押忍!いらっしゃいませ!押忍!』と言っていて、オープニングにはエールから入る
こういう始まりは、面白いなと思った。

皆、凄い上手い。
技術レベルがもの凄く高い。
アマチュアとは思えないくらい。

が、フランツ役の彼。
セリフはそんな多くないが、だからこそ動きのミスが目立つ。

全体的に、王子的オーラが無い。そして、優しさが無い。サファイヤが好きになるというのが、表面的でしかないと言うふうに見えてしまう

最初に奈落なら登場する場面。
目線がキョドり過ぎ。
メチャメチャ泳いでた。

フランツが主人公の女の子の手を取り肩を抱き寄せる場面
力まかせに[ぐいっ]と引き寄せている様に見えた


話の節々に、ダンス同好会のダンスが有るんだが…いるか?それ。
話には全く関係ないし。


後半、応援団のエールが有るけど、動き所作に力強さが無い
手の動きや脚の踏み込み等
後、長くて飽きる
一番のみでいい気がする


予告編をやろうって事になって、キスシーンを入れようって事になってやる訳だが…リアルに考えると、高校生が芝居とはいえ、キスをしても良いのだろうか?クレームとか来るんじゃないの?

後、演出的に、焼却炉横広場でキスをさせたのは間違いでしょ??
だって、本来キスシーンって、それなりに盛り上がる所だよね?
それをあんな所で出したら、イカンでしょ

俺なら、キスしようとした所で突風が吹いてセットが壊れる。
で、キスシーンは本番に…って感じかな


とまぁ、ダメ出しをしたが、全体的に観たら良い作品。
アトムミュージカルより良かったと思うよ

今、俺が少しやる気の無い(様に見える)大学生に芝居を教えてるが、関係性が似てる場面が有って共感出来た
奴らにも、見せてやりたい。そんな舞台でした




▼nozzさんの日記

こちら、見てまいりました。

オーディションで選ばれた、明日を夢みる47人の精鋭メンバーが出演、横内自らの演出によって情熱溢れるみずみずしい舞台として甦ります。

あらすじ
鷲尾高校演劇部は女子が殆どの弱小演劇部。一念発起して、手塚治虫の漫画を部員自ら脚本化した『リボンの騎士』を上演することになったが、次々と困難が襲いかかる。ひたすら打ちのめされていく部員達・・・・。現実の厳しさを噛みしめつつも友情を結び合い、また淡い恋に揺れながら、少しずつ大人になっていく姿を描く青春ファンタジー。部員達を優しく見守る妖精的な存在として、『リボンの騎士』のキャラクターたちも登場!

まあ、二日間だけの公演なのですでに終了しているのですが。
リボンの騎士は狂言回しというくらい。まったくリボンの騎士について知らなくても楽しめるのでないかな。
しかし、今このタイトルで検索してみたら昔の公演を見た人が「私の回りでもリボンの騎士知らないひとばっかりだよ?」と書いておられたので、もしかすると手塚治虫ファンじゃないと、主人公のリボンの騎士への思い入れがピンとこないこともあるのかもしれないです。

恋愛要素は非常に淡く、高校時代のテンションが高くてちょっとイライラしやすかったり深い話はしなくて表面上だけ浮かれた感じをそのまま写し取っています。
主人公はちょっと地味で、リボンの騎士に子供のころからふれて育って自分とサファイヤを重ねています。
主人公を見守る存在としてのリボンの騎士たちは人に夢みられることで存在できる「物語」として、主人公を愛しますがしかし自分たちから卒業して大人になるために背中を押していきます。
もう泣けるね!青春とかモラトリアムの終了とか、現実になれない夢をあきらめて現実に踏み出すとか、そういう系統がツボの私としては途中途中にぽろぽろぽろぽろしていました。だいたいでてる人も泣いてるもの!中の人も演じながら泣いちゃってるもの!
しかも私二列目だもの!目線が一緒だもの!今も思い出してウルウル来てるもの!
昔は鈴木蘭々と井ノ原快彦がやっていたそうなのですが、今回の普通の子がやってるときのほうがよいような気がしました。本人たちのノリがよかったです。

話変わりますが扉座、もう一本「百鬼丸」をみていますが扉座はいいね。手塚関係ないのも見に行こうかなあ。なにしろ山中崇史さんと六角精児さん(ともに「相棒」出演者)がいるしね♪
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