旧聞になrますが、夫の日記より転載。




5月20日世田谷文学館で開催中の「地上最大の手塚治虫展」を観るため上京した。最寄駅は「芦花公園」。電車の中でデカい声で「次の“アシハナコウエン”で降りるんじゃ」と嫁に教示したが、実は「ロカコウエン」と読む。徳富蘆花の寓居があった事に由来するらしい。しかし車中の乗客諸兄姉は「アシハナコウエンてか?こいつ、田舎モンやな」と冷笑してくれたやろな。だが、彼・彼女らとて「放出」とか「河内磐船」とか「杭全」とか「喜連瓜破」とか「野江内代」とか「沢良宜」なんて、よう読めんハズだ。そないなとこで張り合ってどーする!
駅から降りて閑静な住宅街に世田谷文学館は屹立していた。玄関前の小池には色とりどりの鯉が、或る者は泳ぎ、或る者は哲学的にジッと佇んでいた。「この鯉たちは、今、地上で“地上最大の手塚治虫展”が開催中なんて全く知らんのだろうなぁ」とバカな事を考えてしまった。

地上最大の手塚治虫展1

自動ドアを入ると、いきなり手塚マンガ&グッズの販売コーナーが我々を出迎えてくれた。2階に上がり、「地上最大の手塚治虫展」をじっくり見学した。なかなかよう出来ている。今までも見てきた、原画展示、ベレー帽展示、写真展示なども勿論あったが、それ以外に、例えば私が気に入ったのは『アドルフ』の作品中の出来事と実際の出来事を並列した「アドルフ年譜」。例えば『B・J』の1エピソードから、カルシウムの鞘に包まれたメス。例えばリボンの騎士変装セット。ほう、そうくるか、とニヤリとさせられたぜ。

地上最大の手塚治虫展2


また、展示品の随所に、スタッフさんによるミニコメントPOPもユーモアがあってナイスだった。覚えているのをひとつ挙げれば、『アラバスタ―』の間久部禄郎の原画展示の横に、「美しいって…罪?」なんてPOPがさりげなく置かれていた。写真撮影がNGやったので、よう覚えきれとらへん。こんな事ならメモとっとくんだった。不覚!だけど、こういう取り組みで少しでも手塚ワールドに惹かれる人が増えたらええのぉ…。
因みに世田谷文学館はSINCE1995。比較的新しいのだな。取扱い品目は文学と映画・映像・漫画。一発目の企画展・横溝から始まって、安吾、土方巽、ハイジ、遠藤周作、吉行淳之介、黒澤、武満、北杜夫、ホームズ、安倍公房、寺山、池波、クマのプーさん、竹久夢二、ヘッセ、ウルトラマン、ガラスの仮面、植草“JJ”甚一郎、永井荷風、ファーブル、星新一、清張、サザエ、そして手塚先生…と、こうして並べてみるとナンデモアリのごった煮状態だ。極めて興味深い文学館だ。機会があれば再訪してみたいものである。
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