2月10日、手塚治虫生誕の地・豊中にある登録有形文化財・旧羽室家住宅にて、手塚先生について語る座談会を開催しました。

手塚治虫を偲ぶ会3


前半は、KEIさんによる研究発表「アドルフに告ぐでめぐる神戸の旅」。近代神戸の歴史と「アドルフに告ぐ」との関わりを詳細に調査・研究されたサイトを作られているKEIさん。大雨のシーンの神戸そごうドイツ人クラブ・コンコルディア、峠草平の逃走ルートになったJR灘駅の高架などなど。ご自身で収集された戦前の絵葉書、古写真と、漫画のシーンを対比しながら解説されました。

中でも面白かったのは、「有馬温泉・乙倉橋の戦い」。アドルフ・カウフマンが家出をして、神戸から六甲山を超え、有馬温泉の橋の上でゲルハルト・ミッシェともめあった末、ミッシェが橋から転落するシーン。この橋を探してKEIさんは、有馬温泉の橋をひとつひとつ探してまわったそうです。

圧巻なのはカウフマン邸の3D再現!カウフマン邸は北野異人館の複合型で、風見鶏の館萌黄の館シュウエケ邸の3つの家をモデルに描かれています。それらを合体させ360度の視点で眺めることができる3DCGが披露されました。5巻で由季江が開く「レストラン・ズッペ」のテーブルまで描きこまれて作られています。

エリザが船で神戸港に到着するシーンのモデルとなった古写真との対比。入港のシーンなのに、出航時の写真が使われているなど鋭い高察もあり、本当に盛りだくさんで楽しかったです。

「アドルフに告ぐ」は1983年から1985年まで週刊文春に連載された大人向けの作品で、戦時中当時の姿を実際に知っている世代が読者層。正確な過去の姿を描くことによってリアリティあるドラマ性を演出して構築したかったのでは、とKEIさん。
改めて「アドルフに告ぐ」と神戸の魅力を再認識した次第です。

手塚治虫を偲ぶ会1
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