旧阪急梅田駅コンコースを残したい…ゴリモンな日々のレポートを見て驚きました!解体現場からピラミッド状の物体が出現…!と思いきや、それがなんと阪急グランドドームのようで。まさかあのグランドドームを裏側から見ることになるとは。ということはいずれ旧阪急梅田駅コンコースに組まれたアーチ状の鉄骨も出てくるのかな。それにしても…もうあっという間に5階部分まで解体が進んでしまい、工事塀が順に取り払われていっているのには驚いています。もうあの大食堂も大理石のエレベーターも豪華な階段も無いんですねえ…。

さて、先日いただいたひろ009さんからのコメントによると阪急百貨店の大食堂の写真を持ってらっしゃるとのこと。リクエストしたところブログにたくさんアップしてくださいました~。感激!感涙!特にひとつひとつ模様が違う丸窓のステンドグラスと見たことのなかった色タイル。阪急百貨店てこんなに綺麗だったんだ~!と改めて思った次第です。

ひろの東奔西走!? 阪急百貨店・旧大食堂(その2)(その3)(その4)

今頃になってもうちょっと阪急百貨店の内部をよく見ておくんだった、写真撮っておくんだったと思ってしまいましたが、しかし、思わぬところでその阪急百貨店に再会できました。それが特別展「煉瓦のまちタイルのまち」でした。今回の特別展では阪急百貨店のタイル計6点が展示されていました。中でも私が驚いたのは、阪急百貨店の外壁タイルが昔は「濃紫褐」色だったこと。現在のクリーム色のタイルと比較展示されています。阪急の建物ってやはり昔はチョコレート色だったんですね!阪急電車の車体のマルーン色に近い色で建物も統一されていたわけです。昔のモノクロ写真を見て、あ…これ今のと色が違う~って思っていたんですが、実際の色を本展覧会で見ることができて嬉しかった。

キャプションには
238×97×14mmの大きなもの。設計者の鷲尾九郎(竹中工務店)は、当時の「濃紫褐」色外装タイルについて色調も一回の釉薬では到底満足でなものが得られないので三回或いは四回の手数を繰り返すことにした。
とありました。
阪急タイル比較

もうひとつ、大食堂に使われていたタイルは「網代模様」というらしい。これも今回の展示で知ったことでした。
阪急大食堂タイル

そして、何より嬉しかったのはな、なんと! 「阪急百貨店大阪うめだ本店」というVTRがエンドレスで上映されてる~~。思わず感激の涙を流してしまいました。必見!必見です!さすが大阪歴史博物館編集のビデオだけあって詳しい。これだけ阪急のオッカケをやっていても私の知らないことがたくさんありました。受付のお姉さんに「DVD発売してないんですか?」なんて質問をしてしまいましたが、やっぱり売っていなくて(当たり前や^^;)。販売されていたら、確実に買うんやけどなあ。というわけで、この特別展以外では見れないので、内容を頭に叩き込むため、11分30秒のこのVTRを10回くらい繰り返し見てしまいました(^^;)(メモとりながら・笑)以下、その内容を手持ちの写真とともに起こします。旧食堂や南側階段の写真などは以前もんすけさんからいただいた写真を使用させていただきました。特に表記のない写真は私が撮影したものです。


ビデオ「阪急百貨店大阪うめだ本店の建築」

阪急百貨店は鉄骨鉄筋コンクリート造、地上8階、地下2階の規模で建てられた。設計施工は竹中工務店。構造設計は阿部美樹志、装飾設計は当時の第一人者・伊東忠太が手がけた。

完成した当時は阪急電車の車体の色に近い濃い茶色のタイルが使われていたが、現在はクリーム色のタイルに張り替えられた。

阪急百貨店うめだ本店


百貨店南側の3階~7階は正方形の窓が並んでいるように見えるが、実際には縦長窓が2つ一組となった「二連窓」が使用されている。

二連窓


大きなアーチ窓のある1、2階の壁は花崗岩の一種「万成石」(まんなりいし)を用いている。
万成石

このように優美な造りになっているのは御堂筋の突き当たりにある建物、つまり大阪の玄関口にあたるから。
旧阪急梅田駅コンコース

南側一階は梅田駅のコンコースになっていた。天井には様々な装飾がほどこされ、華麗な空間を作り出している。細部装飾には東洋主義が随所に見られる。これらは伊東忠太がみずから手がけたもの。

東西ふたつの壁面にその特徴がよく現われている。
中国神話より青龍、朱雀、白虎、玄武を描こうとしたが、ギリシャ神話より天馬(ペガサス)を取り入れ、青龍、朱雀、白虎、天馬となった。四神は「阪急電車の快速と威力」を表している。

青龍

朱雀

白虎

天馬


東側中央は日輪の中に八咫烏(ヤタガガス)。左右の雲は日の出を表している。
西側中央は月輪の中にウサギ。左右の雲は日没の暮れ色を表している。


カラス

ウサギ


動物壁画の下地には正方形の金色モザイクタイル、動物には不揃いなタイルが用いられている。

コンコースのもうひとつの見所は途中の柱を省くため、巨大な鉄骨のアーチが組まれたこと。

地下一階の食品売り場。柱と梁のつなぎ目には幾何学的な模様。当時商業建築で流行していたアールデコ様式の影響が見られる。

(▼写真:もんすけさん提供)
地下装飾


8階の大食堂跡には当時の丸窓が残っている。幾何学模様のステンドグラスはひとつひとつ模様が違っている。
柱には「網代模様」のタイルが用いられている。

(▼写真:もんすけさん提供)
阪急百貨店 旧食堂


エレベーターまわりには大理石がふんだんに使われている。
阪急百貨店 エレベーター

階段は重厚感のあるデザインで、南東側階段一二階の踊り場には大理石の分厚い手すり壁に開けられた大きな円形の飾り。
(▼写真:もんすけさん提供)
南東階段

南西側階段の踊り場は曲線と曲面が共演するようなリズム感のある階段。
(▼写真:もんすけさん提供)
南西階段

当時の最新のデザインと構造が取り入れられた阪急百貨店。
それは時代を代表する実業家・小林一三の経営理念を反映した日本最初のターミナルデパートであった。阪急百貨店は大大阪の時代精神を反映した建築だった。



■阪急百貨店の歴史については、旧阪急梅田駅コンコースを残したいのコラム 阪急ビルディングの建築に就いて(日間仁さん)が大変詳しいです。また、オフライン・文献資料のコーナーに阪急ビル関連の書籍情報をまとめてありますので、より詳しく知りたいかたはご参照ください。
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